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『フランス流 はじめての名画の見方』

 フランソワーズ・バルブ・ガル著, 栗原千恵訳『フランス流はじめての名画の見方』(パイ インターナショナル,2010)を読んだ。スペイン旅行の前に少しでも絵の見方を勉強しておきたいと思って買った本である。これが,非常にいい。

 例えば,こうだ。

 フラ・アンジェリコの「受胎告知」は16項目の解説から成る。その中に,「小さな白と黒の鳥が,鉄の棒にとまっているね」という見出しの項目がある。その解説に,「これはツバメです。物語の季節を表しています。(中略)ここにツバメがいることで,季節が春だということがわかるのです。受胎告知は3月25日(括弧内略)の出来事とされています。」と書かれている(64頁)。

 いかがだろうか。勘のいい人なら説明がなくても絵を見ただけでツバメの意味に気付くのかもしれない。ぼくは,残念ながら,解説を読んで初めてツバメの存在自体に気付いたほど鈍い。だから上の説明を読んで目から鱗が落ちる思いがした。

 絵は感じるままに見れば良いという人はそれでもいいだろう。しかし,ただ見るだけよりそれぞれのパーツの意味が分かったうえで見る方がずっと面白いに違いない。そのための格好の入門書としてこの本を推薦したい。御興味のある方は是非本屋で立ち読みでもしてみてはいかがだろうか。きっと気に入られることと思う。
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もじゃぽっくる

Author:もじゃぽっくる
神戸在住/35歳/男

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