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『ひとびとの跫音』【39-40】

 司馬遼太郎『ひとびとの跫音』(上下,中公文庫)を読んだ。

 正岡子規の養子(正確には子規の妹・律の養子)正岡忠三郎氏とその友人タカジを中心に,正岡子規に繋がる人々をスケッチした,エッセイの連作である。両氏は著者の友人で,しかももうこの世にいない。

 著者は「私はこの稿で…人間がうまれて死んでゆくということの情趣のようなものをそこはかとなく書きつらねている。」と書いている(下巻47頁)。それはつまり,この作品が,いわば,著者が2人のために綴った長い長い弔辞だということであろう。読み終えた時,もう二度と会えない人のことを思って,寂しさに包まれる。
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もじゃぽっくる

Author:もじゃぽっくる
神戸在住/35歳/男

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